自然免疫の世界
MRE研究会資料より
21世紀の医療のための
細胞内解毒と自然免疫活性
新谷弘実 監修/執筆 長濱陽二
■Dr.SHINYAからの21世紀の医療への警鐘
・21紀の分子レベルの医療では、20世紀の医療では治療が困難であった疾患も治療可能になることが濃厚になってきました。
自然免疫・細胞内解毒・アポトーシスやいiPS細胞などの新しい医学に立脚した抗菌・抗ウイルス・抗癌、そしてアレルギー疾患や 自己免疫疾患・遺伝病への新しい治療手段の提供が可能になる時代を迎えています。
・しかし、急速に発達し生命の深奥に肉薄する分子生物学・分子医学の医療への応用が、 生命活動を阻害する誤った方向ではなく、生命の倫理に立脚した生命のパワーを増大さ せるという正しい方向へ向かうことが現在急務となっています。
■「ニューザイム」とは
日常生活で活躍する消化酵素や代謝酵素とまったく異なる酵素。
生命の危機や生命の誕生 の時に出現する酵素群で、動物・植物・微生物など生命の深奥で活躍して生命を支えています。
動物では50種類以上のリソゾーム酵素群として、植物ではプロセッシング酵素群として、 22億年以上も前に出現した細菌類に至るまでその先祖系酵素を持っています。
これらの総称名がないので「ニューザイム」と呼ぶことにしました。
普通の消化酵素とは違い、発熱した温度領域で活性化が最高値になり、弱酸性で働く性質を持っています。
かぜに罹ると発熱するのは、ウィルスや細菌は通常の温度で活躍するが高温では活動できない菌抑制のためと言われています。
同時に「ニューザイム」の活性を高める為でもあります。
中には、消化酵素の5000倍から1万倍の分解力を持つものもあり、またコラーゲンのⅣ型やⅤ型のように普通の分解酵素では分解できないものも分解するので、老朽化したコラーゲンのリモリング酵素としても活躍します。
ニューザイム飲料は、このニューザイムを利用して作られ、ニューザイムを活性化する力を持っている飲料のことです。
■マクロファージとその兄弟たち
免疫の司令官マクロファージの歴史は古く、穴だけでできた腸をもつ海綿にすでにマクロファージの祖先が活躍しているという論文もあります。
腸が長くなると栄養を送る筋肉が必要になり筋肉が発生、その筋肉が秩序だって働くための神経系が必要になりました。
さらに、筋肉を統制する神経は体のコントロールをするために神経中枢を持つようになったのです。
そして体がさらに大きくなると酸素を行き渡らせるための血管や気嚢が必要になってきました。
すべてが腸から始まったのです。
マクロファージは、腸を故郷にして腸から血管へそして組織へ進出し進化していきました。
現在、マクロファージの兄弟は、脳ではミクログリア細胞・組織全体に忍者のような樹 状細胞・肝臓にはクッパー細胞・皮膚にはランゲルハンス細胞など肺や腎臓や骨にも専門分野の兄弟たちがいます。
自然免疫と細胞内解毒
そして、生命を深奥から支える酵素群
「ニューザイム」
新谷弘実 監修 / 執筆 長濱陽二
いま、バイオ研究の最前線では、生命の深奥の驚くべきメカニズムが次々と明らかにされつつあります。
細胞の若返りのため「細胞内解毒」の仕組みや病気の瀬戸際で防御する「自然免疫」という生命の底力、そして癌細胞がアポトーシス(自殺)して自然消滅してゆくメカニズムなどが次々と解明されてきました。
そこには生命活動の真摯で感動的な姿があります。
私は、これらの成果を医療の臨床の現場へ正しく応用することが何よりも大切だと考えます。
そして、これからの背後に常に顔を出す新たな酵素群
・・・それを我々は特別な意味を込めて「ニューザイム」と呼ぶことにしました。
免疫の司令官マクロファージ
あなたの血液の中には超能力を持つ細胞が住んでいます。
あなたの血液やリンパ液を顕微鏡で見ると白血球に混ざってとても大きな白血球を観察することができます。
これがマクロファージと呼ばれる超能力を持つ細胞です。
このマクロファージは、血液の中にある老廃物・死んだ細胞・異物からバイ菌・毒物に至るまで体に悪いものを文字通り食べて分解してくれます。
悪玉コレステロールが酸化して酸化ステロールになるとそれが血管にベッタリ張り付いて血管を詰まらせます。
この有害な酸化ステロールをマクロファージが食べて肝臓まで運び無毒化して胆汁の中に捨てて血栓を防いでくれる仕組みになっています。
ところがマクロファージに元気がないと、有毒な酸化ステロールをパクパク食べてマクロファージ肥満体になり文字通り自爆してしまいます。
そのときベタベタの多量の有害な酸化ステロール飛び散り血管にベッタリ付着して血栓を起こすことになります。
また、健康な人で異常な癌細胞が発生するとDNAのプログラム中でその異常な細胞がアポトーシスと呼ばれる自殺を始めるように作られていて、 アポトーシスした細胞や炎症で傷ついた細胞をマクロファージが食べて処理することで体を守っています。
さらにマクロファージは、病原菌やウィルスと出会うと周りの上皮細胞と協力してすぐに多様な抗菌物質や抗ウィルス物質を放出させ防御するのです。
また同時に、ワクチンなどで知られている抗体を生み出す獲得免疫のため情報収集をします。
マクロファージの兄弟たちは体の色々な場所に忍者のように潜んでいて、侵入者の情報を収集しています。
これらの情報は獲得免疫系のT細胞というリンパ球に伝えられ、さらにその情報を、B細胞というリンパ球が受け取り、抗体を放出するのです。
抗体がくっついた細菌やウィルスは食細胞の好中球やマクロファージに食べられて殺菌されるのです。
さらに、炎症という戦争でメチャメチャになった組織を修復して元通りに綺麗にするのもマクロファージの役目です。
このような多様な能力をマクロファージと呼ばれる細胞のみが持つために「免疫の司令官」とも呼ばれています。まさにマクロファージは 超能力を持つといえるでしょう。
老廃物や異物を食べて分解
体防衛の最前線実行部隊の好中球(2~3日の寿命)と免疫の司令官マクロファージ(何カ月も生きている)は、防御の要である消化管(特に小腸のパイエル板)に多く住んでいます。
体のどこかで炎症を起こすと腸の好中球やマクロファージはその炎症の場所に駆けつけるため当然消化管の防衛は弱くなる関係にあります。
マクロファージは、常に血管やリンパ管や組織を巡回して、傷があれば治し、細菌やウィ ルスが侵入すれば、その戦いの指揮を執り、炎症があればその後始末をし、老廃物や老朽化した細胞があれば食べてきれいにします。
皮膚も肝臓も骨も血液から網膜の中や脳の海馬に至るまで大掃除するなどすべての組織で働いています。
脳は血液脳関門という関所があるためマクロファージは通れませんが、その弟のミクログリア細胞というマクロファージの分身が脳神経を守っています。
マクロファージに元気がなくなると、様々な病気が出てきます。
酸化ステロールが処理されないので血管が詰まりやすくなります。
抗体とばい菌が結合されたものが処理されずリュウマチになり易くなります。
老廃物や異物それに有害物も処理されないので、体中がごみだらけの都会のような状態になります。
それに傷や炎症が治りにくくなります。
逆に、マクロファージを元気にすると病気になりにくくなるのです。
このマクロファージの中で働いている酵素は、特別な酵素です。
細胞の若返り法―細胞内解毒
実は、マクロファージの基本的機能はすべての細胞がその潜在的に持っている機能です。
なぜなら、それらは単細胞時代から受け継がれてきた能力だからです。
もちろん貧食という機能や獲得免疫に情報を提供する機能はありませんが、細胞内解毒・自然免疫力・アポトーシスの基本機能が3拍子揃っています。
今回はこのうち細胞内解毒についてお話しましょう。
細胞内解毒には、大きく分けて3つの仕組みがあります。
その第一番目の仕組みが「細胞内シュレッダー」です。
細胞は生きています。
生きていれば間違いを起こします。
遺伝子情報が詰まっているDNAという生物の図書館の百科事典からRNAというメモ帳に蛋白質の情報を書き写してリポゾームという工作室でメモ帳を見ながら蛋白質を作るとき、蛋白質の不良品を作ってしまうことが少なくありません。
その不良品に荷札をつけて細胞内シュレッダーで分解してしまうのです。
生物は常に進化していて、進化の最前線ではかなりいい加減なところがあります。
場合によっては、正常な蛋白質をつくるよりも不良品の方が多いという場合もあるのです。
例えば、パーキンソン病という病気があります。
中脳の黒質という場所があり、そこで運動機能で大変重要な役割を担っているドーパミンという脳内物質を作り出しています。
エネルギーがたくさん必要なためにミトコンドリアというエネルギー工場が密集いているために黒く見えるのですが、この中脳の黒質で作られるパエル受容体という蛋白質は不良品を多く作ってしまうのです。
それを細胞内シュレッダーが一生懸命分解して正常な細胞を保っているのです。
この細胞内シュレッダーがうまく働かなくなったのがパーキンソン病です。
そのような不良品の蛋白質が増えて細胞が機能不全に陥ると自らアポトーシス(自殺)させなければならなくなります。
このように中脳の黒質が機能不全に陥りドーパミンの分泌が低下してパーキンソン病が起こるのです。
専門家は、これをユビキタン・ポロテアソーム系と呼びます。
不良蛋白質にユビキチンという荷札をつけて、この不良品という荷札がある蛋白をシュレッダーの役目をする巨大なプロテアゾームという分解酵素分解するのです。
第二番目の仕組みは、「細胞内のリサイクル工場」です。
専門家はオートファジーと呼んでいます。
動物にも植物のも酵母菌や原生動物以上の微生物に備わっています。
生命を守る大切な仕組みの一つです。
このオートファジーには、大切な役割があります。
① オートファジーは、侵入してきた菌やウイルスを特別な袋に閉じ込めて分解・除菌する。
② 老化した細胞内の器官(オルガネラと呼ぶ)を袋に閉じ込めて分解する。
③ 飢餓など栄養が不足したときは、細胞内の不要なものを一括して袋に閉じ込めて分解し栄養を脳や心臓という大切な所へ供給する。
の3つです。
細胞のエネルギーを作り出す細胞内の器官でミトコンドリアと呼ばれる細胞のエネルギー工場があります。
酸素を吸って炭酸ガスを出しているのはこのミトコンドリアです。
ミトコンドリアは、細長い細菌のような形をしていて、20億年以上も前に細胞に共生したものと考えられています。
また、このミトコンドリアは細胞の中に多いときには500個とか1000個とか存在し、お互いに結合したり分離したりダイナミックに働いています。
このエネルギー工場なしでは生物は生きていけません。
ミトコンドリアが老朽化すると生命活動も低下します。
この老朽化したミトコンドリアもまた、オートファジーによって取り除かれ、新しい元気なミトコンドリアが生まれるので、細胞の活力が回復される・・・細胞が若返るのです。
最後の仕組みは、自己再生の最後の手段です。
「アポトーシス(細胞の自殺)」と呼ばれている特別な仕組みです。
老廃物や変性タンパクなどの異物が過剰に溜まったり、オートファジーで対処できないウィルス感染や細菌が出現した場合、細胞自体を分解して再生する「アポトーシス」という細胞の自殺が起こります。
例えば、よく植物の葉には小さな穴があいているのを見かけますよね。
あれはウィルスに感染した葉の細胞がアポトーシスして自分を守った跡なのです。
オタマジャクシが蛙になるときに尾が無くなりますよね。
それも尾の細胞がアポトーシスすることによって尾を取り去ってしまうのです。
アルツハイマー型痴呆では、βアミロイドという不良蛋白質が溜まりすぎて脳の神経細胞がアポトーシスを起こして自分を守るのが原因と考えられています。
また、変形プリオン体が蓄積されて脳神経がアポトーシスするのが狂牛病です。
これは脳神経の細胞に限らず身体のすべての細胞で起こる現象です。
エイズなどのHIV感染では、感染した免疫細胞が防御のためにアポトーシスして自分を守るための免疫不全症が発症してしまうという矛盾した病気なのです。
アポトーシスは、人体形成過程でも重要な役割を待っています。
胎児の手は、指が分離せず全部くっついた状態になっていますが、指の形成時に指と指の間の細胞がアポトーシスして指が分離していきます。
また、目の水晶体は、水晶体の細胞をアポトーシスさせ途中で止めて細胞核などの細胞内器官を除去して透明な水晶体を作ります。
最近の研究では、心臓などへ栄養を送る細い血管(冠動脈という)の血流を止めて酸素を供給しないと心筋細胞がアポトーシスしていくという事実も明らかにされています。
また、腸管は筋肉の塊ですが、酷使したり年齢を重ねて老廃物が溜まると腸の筋肉がアポトーシスして、いくという事実が明らかにされています。
腸の筋肉が衰えると消化機能も減退するし、お腹の脂肪が溜まるのもそのためでしょうか?
また、最も重要なアポトーシスの役割は、「癌の発生を防ぐ」ことと「癌細胞を自然消滅させる」ということです。
細胞に破壊的な異常が起こったら細胞はアポトーシスする仕組みを持っています。
細胞の癌化は異常な事態なので、アポトーシスをして癌の発生を食い止めているのは正常な姿です。
正常でない細胞、悪玉活性酸素(フリーラジカル)で傷ついた細胞、そして老朽化した細胞はアポトーシスすることによって、新しい若い細胞へと入れ替わり、細胞の若返りをするのです。
人間の成人の体では、1日3000億個もの細胞がアポトーシスしているという説があるくらいです。
体細胞の無駄なアポトーシスを防ぐには、細胞内解毒を活発にすることと、悪玉活性酸素(フリーラジカルと呼ぶ)を除去する抗酸化栄養素を多く取る必要がありそうです。
空腹によって促進される細胞内解毒
「オートファジー」はその機能から2つ分けることができます。
一つは、飢餓という生命の危機に直面して行われるバルク型(大まかな)のオートファジーです。
これは「マクロオートファジー」と呼ばれています。
もう一つは、日常的に細胞内解毒を行っている「オートファジー」です。
またこの「オートファジー」の性格上、空腹時に細胞内解毒が活発になる性質があります。
空腹ということがとても大切な役割をしていることが分かります。
また、この「オートファジー」には細胞に侵入してきたバイ菌を殺すという役割もあります。
殺すだけではなく、バイ菌の分解物の情報から「バイ菌が侵入してきたぞ!」自然免疫という免疫機能に知らせる役割も持っているのです。
もし、あなたがカロリー過多で「オートファジー」機能が弱いとすると細胞内解毒は行われず、細菌感染への抵抗力も低下することになり、病気になりやすい体質に陥ることになります。
野菜でも肥料たっぷりの立派な野菜よりも自然栽培のひ弱な野菜の方が病気になりにくいのもこのためです!
空腹が細胞内解毒を促進し、カロリーの取りすぎは細胞内解毒を低下させるのです。
生命を深奥から守る「自然免疫」
自然免疫は、動物・植物・微生物に共通する即戦力の底力をもつ免疫システムです。
さて、マスコミでよく話題にもなる免疫は、八つ目ウナギとめくらウナギを除く背骨をもつ脊椎動物の後天的な免疫システムです。
血液やリンパ液の中にあるリンパ球などの免疫細胞や抗体などが活躍しています。
一度は細菌感染して病気になったら2度目は軽く済むのは、よく知られたこの免疫システムのお陰です。
ワクチンなどで伝染病を防いだりすることができるのもこの仕組みですね。
これを専門家は「獲得免疫」と呼んでいます。
20世紀型の医学は、顕微鏡の発明により様々な病原菌が発見され、ワクチンや抗生物質などの開発により恐ろしい伝染病が食い止められる大きな成果を上げました。
この「獲得免疫」が伝染病の恐怖からの解放という重要な役割を果たしたのです。
しかし、これですべてが解決するということはありませんでした。
癌やウィルス感染の治療・アレルギーや自己免疫疾患・抗生物質への耐性菌・異常プリオン体やアルツハイマーによる痴呆症など多くの根治できない病気が表面化してきたのです。
分子医療の研究が進み、1990年代になって先天的な「自然免疫」系が解明されるようになりました。
そこには、細菌やウィルスと闘うための10億年を超えて蓄積された「生命の知恵」が凝縮されていたのです。
そればかりか、癌やアレルギー疾患など多くの難病を解決する鍵が隠されていました。
20世紀型近代医学の立場から見ると、伝染病を打ち負かした「獲得免疫」は免疫の中心ですが、生物の進化から見ると「自然免疫」が免疫の中心で「獲得免疫」はその補助システムということがよく分かります。
そして、「自然免疫」と「獲得免疫」の接点にいるのがマクロファージと呼ばれる白血球の一種なのです。
マクロファージは「自然免疫」と「獲得免疫」を統合する免疫の司令官になっています。
「自然免疫」系は、微生物から始まり、植物・無脊椎動物・脊椎動物に共通した免疫系で、生命の深奥に迫るシステムを持ち、細胞の内外と細胞の近隣を守る免疫系です。
また、ウィルスに感染した細胞や癌細胞を自殺(アポトーシスと呼ぶ)させて食細胞が食べやすくするという補佐もします。
「病気にならない身体」をつくるためには、なによりも、この自然免疫の仕組みを丈夫にすることがとても大切になります。
自然免疫を丈夫にすると獲得免疫も丈夫になります。
現代人、特に都会人は「自然免疫」系が弱いのです!
医学の常識では、長年「獲得免疫が主役で原始的な免疫は細々といきながらえている補助的な免疫」と考えられてきました。
しかし、今そのパラダイム(視点)を変換する時期に来ています。
生命を支える新しい酵素群 ニューザイム
このように自然免疫の頂点にたつマクロファージ、細胞を守り若返らせる細胞内解毒、そして自分を蘇生させるアポトーシスの3つの仕組みが、生命を根底から支える重要な存在であることは理解して頂けたと思います。
そして、この3つの仕組みに常に顔を出す特別な酵素がありました。
今度は、この特別な酵素のお話をしましょう。
この特別な酵素は、日常のために働酵素ではありません。
生命の危機に直面したときに顔を出す酵素なのです。
日常で働く酵素には、栄養を吸収するための消化酵素があります。
また、吸収した栄養をミトコンドリアで生命のエネルギーに変える一連の代謝酵素もあります。
吸収したアミノ酸をDNAの設計図に従って蛋白質に組み立るために必要な酵素やRNAがあります。
これらの生物の日常生活に不可欠な酵素群です。
しかし、一方それとはまったく性格も性質も異なった生命の危機に直面して出現する生命に共通した特別な酵素群があります。
それをニューザイムと呼ぶことにします。
この特別な酵素として、動物では、リソゾーム酵素があります。
植物では植物液胞ポロセッシング酵素があります。
微生物ではまた別の特別な酵素が働いています。
また、同じ種 類の酵素が果物や精子にも顔をだします。
それらの酵素群は酵素の進化の流れで一体のものです。
ニューザイムが日常の酵素とは異なった環境に適応した酵素であることです。
例えば、健康な皮膚は弱酸性になっています。
これは細菌が繁殖しにくい環境が皮膚が作っていることを意味しています。
細菌が繁殖しにくいのは、細菌の日常生活に必要な酵素群が働きにくい環境を意味しています。
ニューザイムは、日常で働く酵素群が働きにくい弱酸性という環境で活性化する性質を持っているのです。
オートファジーやリソゾームの袋の中は弱酸性です。
マクロファージの食包の中も弱酸性。
そして、アポトーシス小体という袋の中も弱酸性になっています。
また、かぜを引いて高熱がでると消化が悪くなります。
消化酵素は、36℃付近では活発に働きますが、39℃付近ではその働きが低下します。
消化だけではなく細菌やウィルスも機能低下を引き起こし増殖しにくくなります。
真夏のエジプトで発掘調査ができないのと同じですね。
ニューザイムは、高熱が出ると活発になるという性質を持っています。
細菌やウィルスの侵入を察知すると発熱で細菌やウィルスを不活発にさせて、ニューザイムが働きやすくなることで防御体制を強化していることが分かります。
炎症も同じことが起こっています。
傷口が化膿したり、扁桃腺が腫れたりしているときは、炎症が起きています。
細菌が侵入して炎症が起こるとその部分は発熱して赤くなり弱酸性に変化します。
細菌と闘い易い環境にするのです。
さらに、ニューザイムが普通の酵素と異なった点があります。
それは、消化酵素などから自らの細胞を守る特別なコラーゲンを分解するという点です。
コラーゲンにはⅠ型からⅤ型までの5つのタイプが存在します。
その中で、膜状のⅣ型コラーゲンは基底膜を形成して細胞や組織を守る役割をしています。
また、Ⅴ型コラーゲンは、細胞表層のマトリックスを補強してこれも通常のコラーゲン分解酵素などから細胞を守る役割を担っている羊膜や胎盤に多いコラーゲンです。
ⅣとⅤは日常の生命活動で働いている消化酵素やコラーゲン分解専門の酵素コラーゲナーゼでは分解できないのです。
この分解できないコラーゲンや変性して癒着したコラーゲンなど動物のニューザイムであるリソゾーム酵素のカテプシンが簡単に分解してしまいます。
動物のリソゾーム酵素には50種類以上の酵素が見つかっており、時にはそれらの 酵素群が集団で分解に参加するわけです。
しかも、ニューザイムには強力な酵素が多く、酵素によっては通常の消化酵素の5000倍から1万倍も強力なものあると言われています。
しかも、自己崩壊するものが多く、分析をするには高度な技術が必要です。
現在は、動物のリソゾーム酵素と植物液胞のプロセッシング酵素の一部しか解明されていないのが実情です。
ニューザイムは、このように生命活動にとってとても大切な酵素です。
このニューザイムの働きを元気にすることで細胞内解毒やアポトーシスが正常に行われ、自然免疫力高めることができます。
酵素活動が活発になり、細胞内解毒力と自然免疫力が強くなると、バイ菌やウィルスそして癌細胞に対する抵抗力が強くなり、アレルギー体質が改善されていきます。
また、老廃物や異物や有害物が分解処理されて、細胞レベルから若さを保つようになります。
ニューザイムを活発にするニューザイム健康法としては、
★果物を食べる
★ニューザイムを元気にする微量栄養素を摂る
★植物性の抗酸化栄養素を摂る
★DNA損傷の原因となる肉食を減らす。遺伝子修復成分を含んでいるキャベツと一緒に食べる
★ニューザイムを助けるビタミンを摂る
★摂取カロリーを減らし、空腹になる時間を作る
★天然ニューザイムやその酵素分解物を摂取する などがありますが、 自然免疫を強化する飲料や食品によっても細胞内解毒は活発になります。
健康の土台となるのは、良い食事とそれを補うサプリメント(自然健康食品)、
適度な運動、 良い水、正しい呼吸、休息・睡眠、排泄です。
解毒、抗酸化・抗糖化、血流、栄養の4つが大事です。 お気軽にご相談ください。
ご相談の方は、三芳薬品ヘお気軽にお問い合わせください。
ご相談のお電話:0955-62-2307
メール:こちらから
2015-03-12 15:44:27
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MRE研究会資料より
新しい医療を切り開く「自然免疫」の世界
■MRE自然免疫リガンドの特徴
[A原料] MRE菌(5種類の好気性の微生物)が生み出す特別な酵素を使用して、MRE菌自身と霊芝・アガリクス・キャッツクロー・キトサン・冬虫夏草・マカ・チャーガ・田七人参・イワシ・ニンニク・コラーゲンを分子量3000以下の低分子領域まで分解した発酵水です。
[B成分] この発酵水には、「オリゴペプチド」・「低分子の糖鎖」・「低分子の核酸分解物」などが多彩なリガンド群を形成し、自然免疫の受容体に立体的に作用します。
これらのリガント成分は1ml中ナノグラム(ng)のオーダーで含まれており、それで十分に効果を発揮いたします。
[C特徴] ①細胞障害性がない、逆に濃度が高いほどマクロファージ生存率が高まる
[D自然免疫の活性化によって、なにが起こるのか?]
①上皮細胞やマクロファージからINF-α/IFNβを産生し、抗菌・抗ウィルス物質を誘導させる
②マクロファージ・クッパー細胞・ミクログリア・ランゲルハンス細胞を活性化する
③ナチュラル・キラー細胞(NK-cell)を活性化し、癌細胞・ウィルス感染細胞・変性細胞を除去
④優れた炎症抑制作用(重要=MREリガンドの特徴)
⑤自己免疫疾患を起こすCTL(キラーT細胞)の暴走を抑える
⑥その他の効果(治験例から抜粋)
■飲酒による肝機能低下を防止(クッパー細胞活性化の他に)
■便秘や消化管の働きが良くなる(作用メカニズム不明)
■腎機能改善(透析患者に試す価値あり)(作用メカニズム不明)
■パーキンソン病の改善(作用メカニズム不明)
■髪の毛や爪が速く伸びる(フリーラジカル除去のときと同じ現象/作用メカニズム不明)
■新しい医療を切り開く「自然免疫の」の世界
A 恐ろしい伝染病の大流行の中で病気にかからない人々や地域があった
B 動物・植物・微生物に共通した自然免疫の発見
C 即戦力の自然免疫(自然免疫の仕組み)
D 自然免疫による生体防御の3段階 ⇔ 自然免疫の奥の手(オートファジーとアポトーシス)
E 癌・自己免疫疾患そしてウィルスとの戦い
■腸は免役の故郷
A 筋肉も神経も免疫も肺も腸から生まれた
B マクロファージの祖先は、すでに海綿で生まれていた(免疫系の進化) (最初のマクロファージはメチニコフにとよってヒトデで発見された)
C 腸は自然免疫が圧倒的に優位、肺や気管ではリンパ球免役が優位(バイエル板の役割)
D ITT(腸管マッサージ)と自然免疫 腸運動の正常化/リンパ流の復活と内臓脂肪の減少/自然免疫の活性化
E 腸のペースメーカーであるカハール介在細胞と混在して多量のマクロファージが存在
21正世紀の医療革命シリーズ
新しい医療を切り開く
「自然免疫の世界」
新谷弘実 監修/執筆 長濱陽二
分子レベルの医学は、いま、医療を根本的に変えようとしています。
☞ワクチンの効果を50万倍に増強させる自然免疫アジュバンドの発見
☞失った指を完全に再生させる細胞外マトリクスの成果
☞自己免疫やアレルギーを引き起こすリンパ球をアポトーシスさせるメカニズムの解明 など、次々と驚くべき事実が明らかにされています。
病気にならず、若々しく生き、最後はまったく苦しまずに”にっこり”自然死をする。
分子医療は、そのようなことも実現させる可能性を秘めています。
その中の一つ、いま最も注目されている「自然免疫」の世界を覗いてみましょう。
恐ろしい伝染病の大流行の中で、病気にならない人々がいた!
近代の医学が確立するまで、伝染病防ぎようのない恐怖でした。
アテネがスパルタに負けたのは腸チフスの流行が原因であったといわれています。
排水施設の完備されていない不潔な中世のヨーロッパの都市では、ペスト・コレラ・天然痘・マラリアなどの恐ろしい伝染病が大流行を繰り返し、 ”悪魔の仕業”と魔女狩りまで行われるほど人々に恐怖を与えていました。
20世紀になって顕微鏡が発明され「病原菌」がその原因であることが分かり、伝染病を予防する免役ワクチンや抗生物質の発見があり、20世紀の医療は多くの人々の命を救ってきました。
しかし、抗生物質を多量に用いられるようになると、抗生物質が効かない耐性菌が出現し、抗生物質の開発と耐性菌の進化との”イタチゴッコ”が始まり医療現場で深刻な問題になっています。
また、過去の感染による免役もワクチンも菌が変化することにより、効力を失います。
特にウィルスはDNAを修復する仕組みがないためウィルスのDNAは絶えず変化することになり、過去の免役やワクチンが効かないという重大な問題に直面することになりました。
ウィルスに優れた効果があるというタミフルも容易に使うとタミフル耐性のウィルスができる恐れがあるために慎重な投与が求められています。
人類の人口爆発と地球温暖化の進行によって、新たな伝染病の大流行が懸念されるようになりました。
このような事態を迎えて、「自然免疫」が世界の注目を集めつつあります。
この分野で自然免疫受容体の研究をされた阪大の審良先生が昨年のノーベル賞候補にノミネートされたことからも分かります。
人口の3分の1以上が亡くなった中世のペスト(黒死病)大流行中でも、病気に掛からなかった人々や病気に掛かる人が極端に少なかったフランケン地方などの特別な地域に住んでいた人々がいたという事実があります。 この謎を解くのが「自然免疫の世界」です。
動物・植物・微生物に共通の免役を発見
20世紀の医学の大きな成果の一つは、リンパ球免役(後天免役)の応用です。
しかし、このリンパ球による仕組みは、いまでは「免役」を目的として作られた仕組みではないと考えられています。
それは、「自己と非自己を明確に認識することで巨大で複雑な個体を管理する仕組み」として脊椎動物以後に備わったものと考えられています。
この仕組みを免疫システムが自身を強化するために利用してきたと言われています つまり、後天免役は自然免疫を補強する手段として進化してきたと言えます。
このため、高度な自然免疫を持つ「イカ」や「タコ」が最強の免疫システムを持っていると主張する専門家もいるくらいです。
厄介な自己免疫疾患は脊椎動物に特有の病気です。
また、花粉症などの憂鬱なアレルギー疾患も哺乳類だけが抱えた病気です。
鳥はアレルギーにはなりません。 さて、「自然免疫」は、単細胞微生物から植物・動物に至るまで、共通した免疫の仕組みです。
そして、リンパ球免役(後天免役)は、自然免疫の土台の上に成り立っており、自然免疫がしっかりいていなければ後天免役も弱体化してしまう関係にあります。
この関係は、自然免疫アジュバント(免役増強物質)が後天免役のワクチンの効果を飛躍的に増強するという事実からも明らかです。
即戦力の自然免疫
かぜを引くと分かりますが、鼻腔や気道・肺・消化管・尿管そして歯周ポケットに数多く分布している自然免役応答細胞に元気がなかったり、侵入する病原菌やウィルスが余りにも多過ぎると、病原菌やウィルスが体内に侵入してきてしまいます。
抗体ができるまで、5日~10日は掛かるので、とても防御できません。
そこで自然免疫の出番です。
自然免疫は、菌の侵入を検知すると、直ちにディフェンシンと呼ばれる抗菌物質や百種類もある抗ウィルス物質を放出したり、補体と呼ばれる抗体の祖先のような武器繰り出して病原菌やウィルスと迅速に戦います。
また、炎症や発熱を起こして好中球やマクロファージという食細胞を動員して病原菌やウィルスを撃退します。発熱は、ウィルスや病原菌の活動を抑制することと食細胞内の酵素を高めるために、意図的に行われます。
これが自然免疫の基本的な働きです。
さらに、病原菌が細胞内に無理やり侵入してくるとオートファジーによる菌体融解や細胞ごと分解してしまうアポトーシスという仕組みによって防御します。
このように自然免疫には効果的なバックアップシステムが備わっています。
自然免疫の仕組みには、病原菌やウィルスを感知する受容体と呼ばれるアンテナが備わっています。
これは、リンパ球免役で使われるLHAと呼ばれるアンテナとまったく別物です。
LHAは、「自己と非自己」を認識するためのアンテナです。
それに対して、自然免疫のアンテナは「病原菌の種類をパターン認識によって認識する」ためのもので、そのパターン認識は、なんと15億年近くの経験の積み重ねから得られた生命のノウハウなのです。
細胞表面とエンドゾームや食包には、「TLRという自然免疫のアンテナが存在します。
これは、2008年のノーベル賞候補にノミネートされた阪大の審良先生によって解明された仕組みです。
自然免疫のさらに古い時代のアンテナが細胞内に潜んでいます。
それは、NLRとRLRと呼ばれるアンテナです。
NLRは細菌、RLRはウィルスの侵入を感知します。
これらのアンテナに細菌やウィルスの分解物や鞭毛の先端が触れると、自然免疫が活性化します。
単細胞生物でも多細胞生物でも病原菌やウィルスに対し集団で力を合わせて戦います。
ある細胞(単細胞でも多細胞でも)が、病原菌やウィルスの存在を自然免疫のアンテナで察知すると、敵が来たことを知らせるサイトカインと呼ばれる物質を出して仲間の細胞に危険を知らせます。
その知らせを受けて多数の仲間の細胞集団から一斉に抗菌物質や抗ウィルス物質が放出されます。
すぐに抗菌物質や抗ウィルス物質を分泌しないで、力を合わせて防御するのです。
この細菌やウィルスの存在をしらせる物質には、インターフェロンαやβなどのような物質があり、動物ではさらに好中球やマクロファージのような食細胞を呼び寄せるためのインターロイキン1βやTNFαといった炎症や発熱を促す物質をも放出することになります。
このように病原菌やウィルスが鼻腔・口腔・気道・腸管・尿道に侵入しようとすると、その侵入をいち早く自然免疫センターが察知し、周辺の細胞に知らせ一斉に抗菌・抗ウィルス物質を放出して撃退します。
口腔では唾液にも抗菌物質が分泌されてくることはよく知られています。
犬が傷を舐めて消毒できるのも自然免疫のお陰です。
また、高度な多細胞生物では抗体の祖先と思われる「補体」も抗菌物質の一つとして分泌されてきます。
それでも病原菌やウィルスがさらに侵入を続けると、動物では防御の専門家である食細胞、マクロファージや好中球などを呼び寄せ炎症や発熱を起こさせ防御します。
炎症や発熱は、食細胞が戦いやすくする条件を整える反応です。
マクロファージや好中球の細胞内部で細菌やウィルスを分解するために働く特別な酵素は、普段より高い温度でかつ弱酸性領域で活発になるという性質をもつからです。
同時に、発熱や炎症による温度上昇は病原菌やウィルスの酵素を不活性化する働きもしてます。
このように、後天的なリンパ球免役が発動する前に、自然免疫は即戦力として働いてくれます。
そして、自然免疫が強ければ、「病気にかかりにくい」ことになります。
また、一方、リンパ球免疫が発動して、病原菌やウィルスに抗体が張り付いて動けなくした場合、その複合体は血液中の浮遊することになります。
これをマクロファージなどの食細胞が食べて処理してくれるのです。
ここで、自然免疫力に元気がなく作用が弱いと、この複合体は間接の滑膜に集まりリューマチを起こす要因になります。
リンパ球免役での抗体の本当の役割は、病原菌やウィルスなどを抗体で動けなくして、食細胞が食べやすくしていることにあると思われます。
補体も同じ働きをするので、そう考えるのが自然です。
自然免役は即戦力があり、免疫システムの土台になっています。
自然免疫による生体防御の3段階
病原菌の侵入に対して、自然免役は3つの防御段階を用意しています。
第一段階:
気道や鼻腔、そして腸や尿道などの上皮細胞からの抗菌物質や抗ウィルス物質の一斉放出します。
第二段階:
細胞内に侵入した病原菌を食包やオートファジーによって菌体を分解して殺菌します。
第三段階:
侵入したウィルス諸共、アポトーシスして、ウィルスなど殺菌します。
免役の指令管であるマクロファージでもこの自然免役の仕組みが働いています。
腸は免役の故郷
「食べること」と「増やすこと」は、生命のお仕事です。
人間は、「芸術を楽しむ」という珍しい 生物ですが、よく考えると「食べること」と「増やすこと」に関連したテーマが多いようです。
「食べること」の象徴である腸は、生命の原点です。
多細胞生物進化の歴史では、筋肉も神経も 肺も腸から生まれてきました。
最も原始的な微生物は原核生物と呼ばれています。
火星から飛来した隕石にその痕跡が残っていた ことから宇宙で誕生した説もあるくらいです。
地球上に酸素が充満してからは好気性菌が出現しま したが、菌の外にネバネバの物質を分泌して栄養物を補足し、そこに消化液を出して菌の中に吸収 する仕組みをもっています。
多くの場合、普通は自分が2つに分かれて増えていきますが、栄養 や酸素がなくなると頑丈な特別な胞子をつくり生き残ります。
熱にも放射線にも真空にも物理的な 力が強く、宇宙旅行ができると言われています。
さらに、原核生物は、異なった種類の菌同士でもネバネバ粘液の糸を伝わって遺伝子交換を行うこ とが分かっています。
また、サイトカインのような役割をする情報伝達物質を交換していることも 徐々にあきらかにされつつあります。
ミトコンドリアや葉緑体の祖先であるシアノバクテリアを自分の細胞内に取り込んで、酸素が豊富 な環境に適応した真核生物は、コラーゲンによる細胞骨格や細胞内筋肉を徐々に発達させ、多細胞 生物への基盤を作りました。
また、アメーバのような原生動物は食口を持ち、細菌などの餌を食べ て細胞内で消化するように進化しました。
この原生動物食細胞の原型になることになります。
マクロファージの祖先は、腸が形成されていない海綿動物にすでに出現しています。
最初にマクロファージを発見したのは、ヒトデにトゲを刺してその刺に集まってくるマクロファー ジの祖先を観察したメチニコフでした。
マクロファージは、自然免疫の仕組みをすべて備えた専門家です。
外敵と戦うとともに、老廃物な どを除去して体を守る働きをする細胞です。
このマクロファージは、病原菌などが多い腸壁に出現し、進化していったのです。
上皮細胞と食細 胞という2種類の自然免疫細胞は共同して生体防御を担うことになったのです。
地球の歴史に何度も訪れた全球凍結を含む寒冷期は、生物の体を大きくする方向に作用したものと 思われます。
細胞にたくさん集まったほうが寒さに耐えるには有利だからです。
多細胞生物の体が大きくなるにつれ、腸管は長くなり、腸管を動かす筋肉が必要になってきました。
また、そして長い腸管を効率よく動かすには腸管をコントロールする神経は必要になり、網状神経 から自律神経の祖先へ進化していきました。
一方、腸管の筋肉を動かすと体全体が動くことから、筋肉で体を動かすのに利用できます。
生物は 「食べること」と「増やすこと」のためには何でもします。
腸の内壁と体の外側である皮膚が分化するようになると皮膚側に体を動かす骨格筋とそれをコン トロールする運動神経系が作られるようになりました。
さらに、運動神経系は中枢神経に統合され て高度な運動を可能にします。
さらに、体が大きくなると栄養を内部の細胞に供給するためのリンパ管や血管が発達していきます。
そして、この骨格筋は、生物が陸上に上がり重力の影響を諸に受けるとどんどん発達することにな りました。水中に住むのに適した「エラ」は皮膚呼吸から進化したものですが、陸上で役に立つ「肺」 は腸から進化した器官です。
このような腸の進化に伴って、免役も腸を故郷として進化していきました。
① 無脊椎動物では、腸壁に異物やバイ菌を丸呑みにする食細胞の一群がひしめいていました。
これがマクロファージや好中球の祖先です。
② さらに、原始的なうなぎの仲間へ進化し脊椎と血管が形成され始めると、食細胞の一群は腸壁 から血管側に移動し、血管の中をパトロールするようになり、リンパ球や赤血球の祖先も血管 側で作られるようになりました。
③ 魚類に進化し血管が本格的に発達すると、食細胞やリンパ球などの免疫細胞や赤血球は脾臓で作られるようになりました。
バイ菌やウィルスにくっ付けて食細胞が食べやすくする補体が この頃形成され、この補体から原始的な抗体である免役グロブリンM(lg-M)などが進化 して食細胞を助けるようになったのです。
④ 古生代、生物が陸上に進出し両生類が出現すると、免疫細胞や赤血球が作られる故郷は脾臓 から腎臓へ移動します。lg-M・lg-X・lg-Yが作られ活躍します。
⑤ 中生代、爬虫類の出現とともに免役細胞は骨髄で作られるようになり、この仕組みは鳥類・哺乳類へと受け継がれています。
恐竜の子孫である鳥類ではlg-M・lg-A・lg-Yという抗体が活躍しています。
⑥ 哺乳類になると、その生活環境から腸内などに寄生する線虫類の害から体を防御するためlg-E抗体が出現しました。
このlg-E抗体は、マスト細胞・好塩基球・好酸球と呼ばれる特別な細胞と結合して、ヒス タミンやEPOなどのケミカルメディエータと呼ばれる物質を放出し、激しい炎症を起こさせ ます。この激しい炎症で寄生虫を撃退するのです。
ところが困ったことに、lg-E抗体は、現代人にアレルギーの病気を起こされるというマイ ナス面を持っています。
したがって、アレルギー疾患は、哺乳類に特有な疾患です。
鳥は、かぜはひいてもアレルギー 性鼻炎にはならないのです。
腸はマクロファージの集積所
腸は不思議な気管です。腸に接続する神経をすべて切断しても腸は単独で動くことができます。 腸は心臓と同じようにペースメーカーを持っています。
また、胃壁には酸性度が低下すると腸に特有のパーネット細胞が出現し、胃壁が腸壁に変化してしまうという原始的な性質があります。
さらに、脳神経系のバランスをとるセロトニンを腸の上皮に存在するクロム親和細胞から大量に (ソロトニンの70%)分泌している器官です。
腸のソロトニン分泌は、腸の輪状筋の収縮に不可欠でソロトニンの分泌が抑制されると停滞便を 生じるばかりか、交感神経と副交感神経のバランスも崩してしまいます。
リンパ液を全身に循環させるポンプの役目も腸が行っている大切な働きです。
最近になって腸が自然免疫と深い関係があることが明らかにされつつあります。
アユルベータを起源としたITT(腸管マッサージ)を行うと頑固な便秘がすっきりするのは当然ですが、内臓脂肪がみるみる減少したり、心のトラブルが解決したり、アトピー性皮膚炎がたった4日で改善したりします。
人がその生命を終わるとき、まったく苦しまずにっこりと終えていく大往生というのがありますが、やはり腸から機能がストップし、順番に決められた順番で臓器が停止してゆくのが観察されます。
筆者自身、幸せな顔で亡くなっていった人に2人も遭遇しています。
このように腸は想像以上に生命にとって重大な影響力を持っていることが分かります。
実は、自然免疫の視点からも、腸は不思議な存在です。
リンパ球の免疫の状態には、Th17⇔Treg およびTh1⇔Th2という4つの状態があります。
大雑把に言えば、Th17は液性免役、Tregはリンパ球免疫を抑制している状態、Th1は細胞性免役優勢、Th2はアレルギーを起こす状態と考えられます。
このうち腸は、常にTregの状態にあると言えます。
腸から分化してできた気道や肺がTh17の状態に常時あるのと正反対です。
このことは、腸がリンパ球免疫を抑制して自然免疫にその防御を任せていることを意味します。
腸粘膜の上皮細胞やパーネット細胞などの自然免疫が基本的に腸を守っています。
そこにいざというときに備えて、リンパ球免疫を発動させるためのバイエル板があちこちに備えられているように思われます。
多数の腸内細菌が生息している腸管では、リンパ球免疫が優位だと都合が悪いようです。
もうひとつ腸が自然免疫優位になっている証拠があります。
それは、腸の内側の輪状筋と外側の縦走筋との間にある腸のペースメーカーであるカハール介在細胞に混ざって、マクロファージがビッシリと詰まっているのが発見されたことです。
腸の重篤な病気であるクローン病では、腸のグラム陰性菌から産出されるLPSなどの毒素がマクロファージを暴走させて、激しい炎症を縦走筋に沿って起こしていることが分かりました。
また、今まで謎であった「ふだん見かけないマクロファージがどこから湧き出してくるのか?」の疑問もこの大量なマクロファージの存在によって解けることになります。
マクロファージの故郷である腸管にマクロファージは、何億年という時空を超えて集積しているのです。
自己免役疾患と自然免疫
最近、自己を攻撃するCTLや自己を攻撃する抗体を作るB細胞やT細胞をアポトーシスさせるメカニズムが発見され、自然免疫と深い関連性があることが明らかにされています。
自然免疫を強化することで、リンパ球免疫の暴走に歯止めがかかるのです。
新しい医療への出発
新しい医療への出発
自然免疫の解明は、新しい時代の医療を開きます。
第1に、生命力を抑える医療から、生命を元気にする医療へ転換を可能にするように思われます。
抗生物質は、菌の適応によって耐性菌が出現します。
耐性菌はどんどん進化して抗生物質では対処できない耐性菌がつぎつぎと出現し、防ぎようがなくなり多くの人々の生命を奪います。
自然免疫を活性化することで、自らの細胞からディフェンシンのような多様な抗菌物質を放出すると共に、オートファジーによる菌融解や感染細胞のアポトーシスといった奥の手も準備されています。
自然免疫を高めることによる抗菌手段では、耐性菌はできず抗生物質のようなアナフィラキシーで呼吸困難に陥ることはありません。
ウィルスは、DNA修復の仕組みを持っていないために、どんどん遺伝子が変化しています。
そのため過去のワクチンは効かず、抗ウィルス薬のタミフルもいつ効果がなくなるものが出現するかも知れません。
自然免疫による抗ウィルス物質は一つ一つは医薬品にすると効果がありませんが、数百種類の抗ウィルス物質を分泌する能力のある生命が、そのなかから組み合わせて分泌したとき、どのようにウィルス効果が期待できます。
炎症を治すことも、自然免疫が有効な分野であることが分かってきました。
炎症には、必要な炎症と不必要な炎症があります。
必要な炎症はほとんど短時間で終結するものが多いのですが、自然免疫が弱っていると炎症がなかなか治らなくなります。
そのような場合、現在の治療ではステロイドや抗炎症剤を使用しますが、アトピー性皮膚炎や潰瘍性大腸炎などの場合、病状を抑えるだけで根治にはなりません。
自然免疫を活性化する物質には、炎症を強めるものと炎症を抑えて自然免疫を活性化するものと2通りあるようです。
前者はLPSのような毒素であり、後者はMRE飲料のようなものがあります。
自然免疫の研究の進展によりステロイドを使わず炎症性疾患を治す治療法の確立が望まれています。
第2に、20世紀の医学では治せなかった数々の疾患を治す可能性が大きく開かれます。
癌(ウィルス性を含む)は、米国で盛んなビタミンCの大量静注療法を含め紅豆杉やレスベラトロールをはじめとする癌をアポトーシスさせる分子療法に加えて、自然免疫の一つであるNK細胞およびマクロファージを元気にすることで、癌細胞やウィルス感染細胞を外部からアポトーシスさせる療法が開発されつつあります。
自己免疫疾患では、現在の医療では免疫抑制剤やステロイドを使って、自己免疫発症や炎症を起こさないようにしています。
しかし、この方法では根本的に治ることがないので、一生薬を飲み続けなければなりません。
また、病原菌に対する抵抗力も落ちるので細菌感染にも注意しなくてはならなくなります。
自然免疫を炎症抑制する正しい方向で活性化させたとき、キラーT細胞の暴走を抑えることが次第に分かってきました。
自然免疫を強化することで、リウマチ・膠原病・クローン病などの現在の治療法ではお手上げの自己免疫疾患を免疫の根幹から治すことも可能になりつつあります。
アレルギー疾患もまた、ステロイドや抗ヒスタミン剤を使用して、発症を抑制する治療が主流です、 自然免疫を活性化することで、lg-Eの産生に関与するB細胞・T細胞をアポトーシスさせることが可能になりつつあります。
C型肝炎やHIVそして強毒性のH1Nウィルス C型肝炎も強毒性インフルエンザによる多臓器不全やHIVもウィルス自体が細胞を死滅させるわけではありません。
CTLと呼ばれるキラーT細胞が肝臓の細胞やCD4リンパ球や臓器の細胞を破壊するのです。
自然免疫を強めることでこの暴走をストップすることが可能なことが分てきました。
CTLと同じような働きのあるNK細胞にはこのような暴走はありません。
第三に、自然免疫を活性化することで、若さを保つことができるということです。
自然免疫の活性化により、血液や体液の老廃物を大掃除するマクロファージが活性化します。
また自然免疫を活性化することで、細胞内解毒が活発になります。さらに、肌がきれいになることも実証されています。
このように、自然免疫には、新しい医療の世界を切り開く力があります。
健康の土台となるのは、良い食事とそれを補うサプリメント(自然健康食品)、
適度な運動、 良い水、正しい呼吸、休息・睡眠、排泄です。
解毒、抗酸化・抗糖化、血流、栄養の4つが大事です。 お気軽にご相談ください。
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2015-03-12 15:11:44
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21世紀の医療革命シリーズ
腸は生命の原点、そして免疫の故郷
「腸と自然免疫」
新谷弘実 監修 / 執筆 長濱 陽二
いま、生命科学の中で注目を浴びている最先端分野の一つに、「腸」があります。
いままで「腸」のイメージがそれほど良いものではなかったので、研究の希望者が少なく、バイオの暗黒大陸になっていました。
しかし、その「腸」が動物にとって生命の原点であり、「夜の脳」として脳を含め体全体に想像以上の影響力があることが少しずつ明らかになってきました 。
最近になって、「腸」が、リンパ球免疫を制御して、その生体防御を主に自然免疫力に任せていることが分かってきました。
それをリンパ球免疫のTreg状態と呼んでいます。
このTreg状態が健康維持に大切な役割をしているのです。
Treg状態が破たんすると、炎症性の疾患が起こりやすくなり、リウマチやクローン病などの自己免疫疾患やアトピーなどのアレルギー疾患、そして肝臓や肌に至るまで大きな影響を与えることになります。
腸は「新しい医療」にとって、とても大切な分野と言えるでしょう。
あなたの健康を維持する上でも「腸の健康」がその出発点なのです。
自然免疫とは、どんなものか?
新型インフルエンザが大流行しても、抗体免疫がないにも関わらず病気にならない人や地域が存在します。
ワクチンを使用しない人々の間でも病気にならない人達がいます。
それは、自然免疫の強い人々だと言われています。
かぜを引いたときに体験することですが、ひどいかぜでも普通2~3日すると治ってきます。
これは以前かぜに罹ったときにできた抗体免疫が働くお陰です。新しいタイプのかぜで抗体がないと、抗体ができるまでには8日~10日必要です。
しかし、抗体の有無に関わらず、かぜにまったく罹らない人や病状が軽くて済む人は少なくありません。
これが自然免疫のパワーなのです。
あなたの自然免役パワーが少ないと病気になりやすくなります。
「病気にならない」ためには、あなたの自然免疫パワーを高めなくてはなりません。
自然免役疫パワーを高めて、かつワクチンなどを使って抗体免疫を強化すると、世界最強の恐ろしい生物兵器であるペスト菌のなかで飼われているネズミが元気でいられることが米国の国立衛生研究所のプロジェクトチームが確認しています。
自然免疫は、免役(病気を免れる意味)の強力な土台なのです。
自然免疫の3つの力
自然免疫では、3つの力が働いています。
①個々の細胞が本来持っている細菌やウィルスに対する防御の力。
②自然免疫の機動部隊、マクロファージの力。
③生体組織に害になる癌細胞や変性細胞などを処理するNK細胞(ナチェラルキラー細胞)
の3つの力がそれです。
自然免疫の最初の力は、あなたの体の細胞一つ一つが、細菌やウィルスと闘う潜在能力を持っているということです。
人の場合、実際には消化管・気管・尿道・鼻腔・口腔などの上皮細胞で自然免疫のセンサーが発現されています。
細菌やウィルスが近づくと細胞表面や細胞内のセンサーが働き、ディフェンシンと呼ばれる抗菌物質を放出したり、数百種類の抗ウィルス物質で反撃したりします。
この防御は、素早く行われるのでとても効果的です。
第2の力は、マクロファージの力です。
細菌やウィルスに遭遇すると、近くの上皮細胞に知らせて抗菌・抗ウィルス物質を一斉に放出させることができます。
また、細菌やウィルスを食べて殺菌するばかりか、老朽化した赤血球や癌細胞から酸化したコレステロールまで食べて体を若返らせる力も持ち合わせています。
体内を巡廻する機動部隊でもあり、生体防御のプロフェショナルと言えます。
自然免役の第3の力は、NK細胞です。(ナチュラル・キラー細胞と呼びます)。
体内の秩序を維持して若さを保つ専門家です。
体の組織を害する変性細胞や癌細胞、そしてウィルスに感染した細胞に接着して、自然死(自殺)させることができます。
リンパ球免疫のキラーT細胞(CTL)違って、免疫暴走を起こして自分の細胞を攻撃することは決してありません。
パターン認識という十数億年という経験から得られた知恵の集積を使っているからです。
腸は免役の故郷
免疫の司令官であるマクロファージの歴史は、ほんとうに古いものです。
腸の祖先をもつ海綿には、すでにマクロファージの祖先が出現しています。
クラゲの幼生などの腔腸動物では、死んだ細胞や異物を食べる能力が備わるようになりました。
腸の完成とともにマクロファージが誕生していきます。
脊椎動物になるとマクロファージを土台にしてリンパ球系の免疫システムが出現し、腸から骨髄へと移っていきました。
腸はすべての免疫の故郷なのです。
腸はTreg状態にあることが大切
最近、腸がリンパ球免疫(後天免役のこと)を制御していることが明らかになってきました。
T細胞の“Regulation”という意味で「Tregの状態」といいます。
なぜなら腸には莫大な腸内細菌が住みついていて、リンパ球免疫が常時警報を鳴らしていたら「腸」だって発狂してしまうに違いないからです。
警報のスイッチを切る代わりに、本来の自然免疫を活性化させ3重に防御しているのです。
しかし、不思議なことに、リンパ球免疫が制御されていても、分泌性の抗体産生(Ig-A)は活性化していることが理化学研究所によって発見されました。
このIg-Aが腸内細菌をコントロールしているのです。
また、癌免疫なども強力です。
林原生物化学研究所では、リンパ球免疫を抑制しながら、かつ抗癌作用を持つ新たな免疫T細胞であるHOZO-Tを発見しています。
腸がTreg状態にあることで、不要不急な炎症が抑えられることになります。
逆にTreg状態が破たんすると、様々な炎症性疾患が起こりやすくなります。
腸の粘膜の炎症や腸と直接血管で接続している肝臓の炎症、そして、クローン病はもとよりリウマチなどの自己免疫疾患、アトピーなどのアレルギー疾患も少なからぬ影響を受けると想像されています。
では、Treg状態が破たんはどのようなときに起こるのでしょうか?
第一に、上皮細胞の自然免疫力の低下にあります。
発酵食品などには、自然免疫を適度に刺激する物質(自然免疫リガンド)が多く含まれています。
これらのリガンドの摂取が不足すると自然免疫力が低下して、腸内の細菌の影響を受けやすくなって、Treg状態の破たんが起こると考えられています。
第二に、便秘など腸の運動低下によって起こります。
例えば、食物繊維の摂取が不足すると腸の運動を起こすセロトニンの分泌が弱くなり、便秘を起こしやすくなります。
腸の運動力の低下は腸内菌叢を悪化させることが分かっていますので、リンパ球の免疫反応が活発化、Treg状態が破たんします。
第三に、腸内細菌の異常による場合が考えられます。
すでに説明したように、腸内細菌の菌叢異常によりリンパ球免疫が過度に刺激され、Treg状態が破たんを起こします。
第四に腸にも憩室が形成され、そこから炎症が起こる場合も少なくありません。
憩室は、腸内にガスが溜まり、腸の筋肉が強く収縮することで腸内の圧力が異常に高まるため、血管やリンパ管が貫通している筋肉のない脆弱な部分が風船のように袋をつくることで形成されます。
この憩室が形成されると炎症を起こしやすく、Treg状態が破たんして、炎症の連鎖を引き起こします。
腸を元気にする方法
腸を元気にして、自然免疫を高める方法はいくつかあります。
そのうちの3つの方法をご紹介します。
① リズミカル運動でマッサージをする。
リズミカルに歩くこと、ダンスをする、禅やヨガの腹式呼吸、リズミカルに良く噛んで食べるなど。
腸を直接マッサージする方法もあります。
② 食物繊維の多いものでセレトニン分泌を活発にすると共に、自然免疫を活性化する食べ物を多く食べる。
発酵食品・きのこ類・海藻類には、自然免疫を高めるものが多い。
生食も自然免疫を高める。
③ 自然免疫リガンドとなる自然免疫飲料やサプリメントを摂取する
などがあります。
健康の土台となるのは、良い食事とそれを補うサプリメント(自然健康食品)、
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解毒、抗酸化・抗糖化、血流、栄養の4つが大事です。 お気軽にご相談ください。
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21世紀の医療革命シリーズ
腸管の自然免疫と
「肝炎・リウマチ・便秘」
新谷弘実 監修 / 執筆 長濱陽二
極最近になって、「腸」がリンパ球免疫を抑制して、生体防御を主に自然免疫に任せていることが分かってきました。
それを、リンパ球免疫のTreg状態(制御という意味)と呼んでいます。
そして、驚いたことに腸がTreg状態にあるにもかかわらず、腸管では分泌型の抗体(Ig-A)を盛んに作り出して腸内細菌を積極的にコントロールしていること。
リンパ球系の免疫を抑制しつつ、癌細胞を積極的に攻撃するHozo 細胞の発見。・・・など、今までの免疫学の常識を覆す事実も明らかにされつつあります。
このTreg状態は健康維持に大切な役目をしています。
腸管でのTreg状態を破たんすると、炎症性の疾患が起こりやすくなり、リウマチ・クローン病・I型糖尿病などの自己免疫疾患からアトピーなどのアレルギー疾患、さらに肝臓や肌に至るまで深刻な影響を受けることになります。
今回は、肝臓の炎症・リウマチ(自己免疫疾患)・便秘などの具体的事例を通して、自然免疫という新しい世界を眺めてみようと思います。
医療のパラダイムの転換を進行していることを実感されるでしょう。
腸もみが自然免疫を活性化
「腸マッサージの達人砂沢さんです」とドクターに紹介されたのが砂沢式(イサザワと読む)腸もみの初めての出会いだった。
「母が米国で講演旅行中に眼底出血を起こして目が見えなくなったとき、たった4回の腸もみでパッと目が見えるようにたった」と砂沢さん自身の腸もみの出会いを披露してくれた。
その後、アユルベーダを原点に持つこの腸もみ技術を米国で学び、帰国して1万2千人以上の人に施術しながら創意工夫砂沢式腸もみへと技術を進化させた。
その実体験の数々の内容は、想像を遥かに越えるものであった。
ひどい便秘を解決することや腰に“くびれ”ができることは当然としても、様々な解明できない現象が起こった。
肝機能よくなり肌がきれいになる・・・これが第一の印象だった。
イボがポロポロ取れたり、顔のアトピーが激しい反応後たった4日できれいになったり、リウマチなどの自己免疫疾患が著しく改善したり、砂沢さんの話は、まさに自然免疫リガンドの飲料と同じことが起こっている!
私は、強く印象付けられた。
確かに、腸もみと自然免疫リガンドは違いがある。
砂沢式腸もみは、鬱病やパニック、そして不眠に著しい効果がある。
自然免疫リガンドは、ウィルス性疾患に効果がある。
HIVやC型肝炎もそうだ。
新型インフルエンザに感染し発熱した学童をタミフルなど使わず葛根湯と共にたった1日で治してしまう人がいるほどだ。
さらに、腸もみは補完医療手段として品川のクリニックに正式に採用され、NHKの講座でも取り上げられるようになった。
また、本命の自然免疫リガンドも注目を集めるようになりつつあるのが現状である。
そして、いま「腸もみ」と「自然免疫リガンド」はその相乗効果も期待されている。
このように、腸が元気を回復し、Treg状態を回復することで、様々な炎症性疾患が改善されることが明らかになりつつある。
それには、食事とリズミカルな運動そして空腹が大切なのは言うまでもない。
歩くことは「腸もみ」することなのだ。
腸から肝臓へ
万葉の時代、防人として徴用された農民が無事で故郷に帰ることを願って創られた茨城県にある鹿島神宮は、また防人として船出する農民に武術を教えていた。
「鹿島の秘刀」である。
それが剣道の「鹿島神伝直新影流」となった。その17代宗家の並木靖先生が書かれた「武士に学ぶ健康法」という本がある。
「秘伝」という武道の雑誌のライターの取材を受けるにあたって、この度初めて読ませて頂いた。
凄い本である。
相談薬局を経営されていた並木先生は、マクロビオテックの元祖ともいえる水野南北から先端栄養学まで精通され、縄文時代から現代までの食を丹念に調べられた。
その中に、西洋医学では臓器を個々に扱うが、実際に臓器はそれぞれ繋がっていて、全体で一つのシステムになっているという記述があった。
腸と肝臓の関係が正にそれである。
腸・脾臓・膵臓から血管がすべて門脈に集まるように腸と肝臓は一体のものである。
腸と心臓と肺の関係もそうである。
自律神経支配下のすべての臓器が腸から分化していった歴史を考えると当然のことではあると思うが、命というものの不思議を実感する。
自然免疫の立場からみれば、マクロファージの兄弟である肝臓のクッパー細胞が鍵を握っている。
腸が元気になりTreg状態を回復すると、腸管から低分子の自然免疫リガンドが流れきてクッパー細胞を元気にして肝臓の大掃除をするという理屈になる。
したがって、自然免疫リガンドを飲用すると、破壊された肝細胞がクッパー細胞に食べられて、肝細胞が著しく改善されるという当たり前の理屈になってします。
肝臓とリウマチ
そのクッパー細胞にはもう一つ重要な役割がある。
それは、全身の免疫複合体をクッパー細胞が食べて一手に処理してくれているという点だ。
免疫複合体は、体液や臓器組織に侵入してきた細菌やウィルスに抗体が結合してできたものである。
かぜが治ったあと咳が長く続くのもこの免疫複合体が原因となっている。
したがって、肝機能を良くする紫胡剤でかぜ後期の咳が止まることになる。
また、この免疫複合体はリウマチにも深く関わっていると言われている。
細菌やウィルスが侵入し、クッパー細胞やマクロファージなどの自然免疫が低下していると抗体が結合した免疫複合体は処理されなくなって血中を漂うことになる。
この処理されない免疫複合体は、夜中に関節を覆っている滑膜に集まり、それが集積されると免疫複合体の刺激を受けて滑膜から関節液が過剰に分泌され、リウマチ特有の朝の「こわばり」となる。
さらに、集積された免疫複合体を目がけて好中球などが集まり始め炎症が起こりリウマチの進行が始まることになるという説がある。
このようなリウマチに対しても自然免疫リガンドは有効であることも確かめられつつあるのは当然のような気がする。
便秘解消は、クロム親和細胞の1点に
冒頭に述べたように、自然免疫を活性化されるには、便秘解消が肝要である。
「腸もみ」で分かったことは、揉んで便を押し出すのではなく、うまくクロム親和細胞を刺激して腸の運動を活発にすることが大切だということである。
運動不足だと便秘になりがちになるので、外科の先生は「歩け・歩け」と言う。
便秘を常習している90以上の高齢者でも玄米食や特殊なオリゴ糖、牡蠣肉エキスを与えると大抵出るようになるのを私は体験している。
腸壁から水分を出させ、苦み成分でクロム親和細胞を刺激する花の蕾を主成分とする処方も効果的だ。
まず、便秘を解消すると自然免疫リガンドの効果を高める近道ではないだろうか。
健康の土台となるのは、良い食事とそれを補うサプリメント(自然健康食品)、適度な運動、 良い水、正しい呼吸、休息・睡眠、排泄です。
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2015-03-12 15:11:01
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MRE研究会資料より
自然免疫の新たな展開
治らない病気が治る仕組み
執筆 長澤陽二
自然免疫の世界で、新しい医療に向けての画期的な進展がみられました。
新しいタイプのワクチンを始め、今までとは考え方の違う癌疾患・自己免疫疾患治療・アレルギー免疫疾患などの治療法などです。
治らない病気が治る仕組み、想像もできなかった切り口で治らない病気の本当のメカニズムが解明されつつあります。
今回は、アルツハイマー病・パーキンソン病そして筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患、Ⅱ型糖尿病、アルコール性肝炎、脂肪肝、肝細胞癌などの肝疾患などがオートファジー不全によって引き起こされるメカニズムを取り上げてみました。
自然免疫リガンドは、このオートファジー不全の改善に役立つのではないかと考えています。
新しい医療の時代の幕開けです。
↓おすすめ図書です。
自然免疫とオートファジー
狭い意味での自然免疫では、抗体やリンパ球を使わないで病原菌やウィルスを撃退する全生物に共通した防御の仕組みが働きますが、広い意味での自然免疫では、蛋白変性を防ぐ「分子シャペロン」、細胞内シュレッダーの役割をする「プロテアゾーム」、細胞内の大掃除をする「オートファジー」、そしてウィルス感染細胞や異常細胞を自殺させる「アポトーシス」という仕組みを使って、細胞の老朽化や変性化を阻止して若返らせる仕組みを持っています。
このプロテアゾームやオートファジーの不調が、多くの難病を引き起こす直接の原因となっているのではないかということがクローズアップされています。
アルツハイマー病
■痴呆の1/4は脳血管障害性痴呆、1/3がアルツハイマー病、1/6がパーキンソン病と関連した痴呆です。
アルツハイマー病の最新の診断基準は、
①アミロイドの存在
②タウ蛋白の存在(繊維原繊維化)
③神経線維のアポトーシスの存在
の3つになっています。
アミロイドβは脳内に蓄積して老人斑となります。
細胞微小管が崩壊するとタウ蛋白が細胞内に蓄積し、神経原繊維になります。
アミロイドβは、細胞微小管の崩壊を促進し、タウ蛋白を大量に発生させます。
細胞内シュレッダーは、通常このタウ蛋白処分品という荷札(ユビキチン)を付けてプロテアゾームで分解していますが、タウ蛋白の大量発生によって機能不全に陥りタウ蛋白が蓄積します。
緊急事態に陥った神経細胞は、荷札付きタウ蛋白に「オートファジー処分」という表示板(p62)を付けてオートファジーによってプロテアゾームごと分解して正常に戻します。
もし、オートファジーの力が低下していると神経細胞は最後の手段であるアポトーシスを起こし消滅しアルツハイマー病が進行していきます。
オートファジーの活発化とミクログリア細胞の活性化がアルツハイマー病治療のポイントになりそうです。
その根底には、リソゾーム酵素群の活性化が鍵を握っています。
パーキンソン病
■中脳の黒質にあるドーパミン分泌細胞が変性して起こる病気で、ドーパミン不足で指や手が震えたり字が乱れたりする。
動作の開始が困難になるので、歩行がスムースに開始できなかったり、加速歩行になって止まれなくなったりします。
パーキンソン鬱病やパーキンソン認知病にもなりやすくなります。
パーキンソン病の原因は、パエル受容体の変性蛋白質が異常蓄積して、ドーパミン神経がアポトーシスすることにあります。
パエル受容体は正常な蛋白質を作る確率が少なく、常に細胞内シュレッダー(プロテアゾーム)で分解していないと細胞内に蓄積してしまいます。
細胞内シュレッダーが不調となり、パエル受容体が蓄積すると、通常ではアルツハイマー病と同様にp62というオートファジー処分用の荷札が付けられプロテアゾームごとオートファジーで分解されて正常化されます。
しかし、オートファジーの力が落ちているとドーパミン神経は最後の手段であるアポトーシスを起こして消滅しパーキンソン病が進行していきます。
非炎症性の自然免疫リガンドで自然免疫を活性化するとパーキンソン病が改善する現象が見られます。
Ⅱ型糖尿病
■2型糖尿病は、過食など糖質過剰時にインシュリンが効きにくくなる病気です。
オートファジーの活動が低下していて、高脂肪食を取るとp62が蓄積してインシュリンを分泌するのに必要なミトコンドリアの機能低下やインシュリンを出すランゲルハンス氏島β細胞がアポトーシスしてインシュリンの補給ができず血糖の上昇を招いてしまいます。(順天堂医学部)
2型糖尿病もオートファジー不全が原因で引き起こされると考えられるようになってきました。
以上
自然免疫リガントは、オートファジーを活性化することが分かってきました。
以上、MRE研究会の資料より。
自分の勉強のためにも。
自然免疫、奥が深いです。
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2015-03-12 12:16:05
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